✓本記事の内容
- 歯のお手入れ方法5つ
- 歯を大切にしないといけない5つの理由
- 歯並びが悪くても虫歯ゼロを目指せるか
- まとめ
✓読者さんへの前置きメッセージ
歯並びが悪いと虫歯になりやすい為、まずは矯正した方が良いという話をよく聞きます。
確かに歯並びがキレイな方が虫歯になりにくく見た目もキレイでお得かと思います。
ですが実際は、「矯正は料金が高い、本当にキレイに並ぶか不安、痛くても一度始めたら後戻りできない」となかなか踏み出せない人も多いのではないでしょうか?
「歯磨きは大事なのはわかるが面倒、ちゃんと磨いているのに虫歯ができる」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか?
私もその内の一人です。
私の場合、医者が「これはお手入れが大変だ」と同情する程歯並びが悪く、どんなに頑張って歯を磨いても虫歯になりやすいです(嚙み合わせは奇跡的に合っている為矯正していないです)。
歯並びが悪い分普通の人より日々のケアが大切で、それを守るだけで虫歯は減りました。
この記事を最後まで読むことで、今まで以上に歯を大切にしようと思える内容になっています。
「もぅ虫歯に悩まされたくない!矯正しなくても歯を健康に維持したい」という方の参考になると嬉しいです。
■1.歯のお手入れ方法5つ
□その1.デンタルフロス
✓特徴
歯と歯の狭い隙間汚れを取るのに便利です。
口の中に指を入れる為、外出先では使い辛いかもしれません。
寝る前のお手入れに使用すると良いです。
糸巻タイプがオススメです。
(個人的にはホルダータイプは使い辛かったです。)
糸巻タイプは慣れるまで怖いですが、これ一つで全ての歯と歯の間のお手入れができる為便利です。
万が一歯と歯の間に通した糸が抜けなくなっても、本体がない為握っている手を離し片方の糸を引っ張るだけでスルスルと取り出すことができます。
※ホルダータイプは本体(持ち手)がある為、入れた所からしか抜けません。
歯と歯の間は、歯茎側(奥の方)に隙間があり歯の先端(表面の方)が密接していることが多い為、抜けない時に歯の先端に向かって抜くのは結構大変です。
GCの「ルシェロフロス ミントワックス」が一番オススメです!
医者からも勧められ愛用しています。
ミントワックスでコーティングされている為、歯と歯の間に入れやすいです。
※ミント感は強くない為あまり気になりません(なるべく舌に当てないように使います)。
触れ心地も糸にしなやかさがある為優しいです。
私自身色々なデンタルフロスを試しましたが、他はどれも使い心地がガシガシしていて歯と歯の間に入れ辛い(糸がボロボロになったり、固くて触れ心地が良くなかったり)汚れが取れず合いませんでした。
ドラッグストアではあまり見たことがなく、ロフトやネットで買うことができます。
✓使い方のポイント
糸は長めに取ると持ちやすいかもしれません(お好みの長さで大丈夫です)。
よく指に巻き付けて使うといわれていますが、巻きつけなくても大丈夫です。
※私は巻かずに両手で掴んで使用しています。
基本親指、人差し指、中指しか使いません。この3本を駆使して行います。
※糸をピンと張り、下の歯は中指で押し、上の歯は人差し指で押すイメージです。
無理せず、ノコギリのように小刻みに動かすイメージで通します。
糸を抜く時も同じように動かし、なるべく歯の側面に当てて汚れを取るイメージで出します。
同じ歯と歯の間を2回ずつ行うと良いです。
1回目は奥側、2回目は手前側の歯にこするイメージで行うと汚れを隅々まで取ることができます。
汚れは見えなくても、当てた部分の糸は都度ティッシュで拭きます(糸に汚れが残っていた場合、また通した時につく恐れがあります)。
糸は使い捨てなので、お手入れが終わったら捨てましょう。
最初は歯と歯の間にどうやって入れるのか、抜けなくなったら怖いと感じるかもしれません。
上手くできなくても、毎日やるうちにコツを掴んで通せるようになります。そして慣れです!
慣れると自分の歯の向きや特徴を理解できるようになります。
私の場合、歯科衛生士でもなかなか通せない部分があり、私自身はコツを知っているので簡単に通すことができます(笑)
□その2.歯間ブラシ
✓特徴
歯と歯の隙間汚れを取るのに便利です。
手軽にできる為、外出先でも使いやすいです。
歯間ブラシが入る程度の隙間がある所でしか使えない為、隅々まで汚れを落とすのは難しいかもしれません。
ライオンの「DENT.EX歯間ブラシ」がオススメです。
サイズ展開が豊富で、まずは一番細い4Sから始めると良いです。
L字型で使いやすく、ワイヤータイプな為汚れをよく落とします。
✓使い方のポイント
無理に隙間に入れると、歯茎を傷つけ歯と歯の間の隙間が広がる原因になる為注意が必要です。
※1日に何回も使用するのも良くありません。
なるべく小さいサイズを選びましょう。
L字型が使いやすくオススメです。
毎日のお手入れというより、爪楊枝で汚れが取れない時に使うと便利です。
使用後は毎回洗ってよく乾かし、交換目安は1ヵ月です。
□その3.歯ブラシ
✓特徴
ヘッドはなるべく小さいもので、先端は丸より四角いタイプの方が隅々まで磨きやすいです。
※特に口の中が狭いのに歯が大きい場合、大きいヘッドは奥まで届かず小さいベッドは小回りが利いて使いやすいと医者に教えてもらいました。
ブラシの固さは普通(固すぎても柔らかすぎてもダメ)です。
持ち方は、鉛筆持ちのポーズで歯ブラシを持って磨くと余計な力が入りにくい為良いです。
どうしても鉛筆持ちだと磨き辛い場合、そのくらいの力で磨くイメージでも大丈夫です。
※力の入れ過ぎは歯茎など傷つける原因になる為注意しましょう。
システマの「超コンパクト・4列タイプ」が一番オススメです!
✓使い方のポイント
鏡を見ながら、一本一本歯の向きに合わせて歯ブラシを当てて磨きます。
※立体であることを意識し歯の形に沿ってブラシの向き(角度)を変えて磨きます。
上の歯の内側だけは鏡で見ることができない為感覚で磨いていきます。
※歯科衛生士に、デンタルミラー(歯医者で使う小さい鏡)を使うと良いか聞いてみましたが、合わせ鏡だと結局難しい為感覚で磨いた方が良いと言われました。
前歯は、全て縦向きにブラシを当て縦に動かして磨きます。
- 上の外側…歯と歯茎の間にブラシの上の部分が当たるように磨きます。
- 下の外側…歯と歯茎の間にブラシの下の部分が当たるように磨きます。
- 上と下の内側…歯の根本にブラシの下の側面を当てて掻き出すように磨きます。
全体的に、歯と歯茎の間にも毛先が当たるように磨くことをオススメします。
※初めのうちは歯茎から血が出るかもしれませんが、出血が多くなければ大丈夫です。
強く当てなければ歯茎のマッサージにもなり効果的です。
交換目安は1ヵ月ですが、毛が開いてきた場合効果が半減する為早目に交換しましょう。
□その4.ワンタフトブラシ(ポイントブラシ)
✓特徴
普通の歯ブラシより細い為、歯と歯が重なる部分など歯ブラシでは届きにくい細かな部分を磨く時に便利です。
※ブラシ部分が細い分狭い所には向いていますが、広範囲を磨く時には適していません。
CIの「ワンタフトミクリンS」がオススメです!
※Sはやわらかめ、Mは普通の固さになります。
Sは優しい肌触りで十分汚れは落ちる為、固いのが苦手な方や出血が酷い所にオススメです。
私自身色々なワンタフトブラシを試しましたが、他はどれも毛量が少なくしなやかさがない分ガシガシした使用感で、毛も固く汚れが落ちるより歯が傷つきそうでした。
ドラッグストアでは見たことがなく、歯医者やネットで買うことができます。
✓使い方のポイント
歯ブラシを使った後に、磨き残しが起こりやすい部分のみに使用します。
大体(親知らず以外)一番奥の歯と奥から2番目の歯の間に磨き残しが起こりやすいです。
他にも歯並びの悪い部分(自分が歯科検診で指摘される場所)は無理に歯ブラシを使わず、ポイントブラシで磨くとキレイになります。
交換目安は1ヵ月ですが、毛が開いてきた場合効果が半減する為早目に交換しましょう。
□その5.歯磨き粉
フッ素が入っていれば、お好みのもので大丈夫です。
私の場合、知覚過敏になったことがある為「シュミテクト」を使っています。
研磨剤入りの歯磨き粉もあるようですが、個人的にはない方が良いかと思います。
※研磨剤が入っているとその分汚れを落としてくれますが、大切なエナメル質を傷つける可能性があります。エナメル質が傷つくと、知覚過敏や虫歯になるリスクが上がります。
□補足:全体の流れ
- デンタルフロスで歯と歯の隙間汚れをとる
- (歯間ブラシを使用する場合はここで使用する)
- 歯ブラシで歯全体を磨く
- (ワンタフトブラシをかける予定の部分は簡単に済ませてOK)
- ワンタフトブラシで特に磨きにくい部分のみ磨く
- 歯磨き粉を歯ブラシにつけ歯全体に塗るイメージで磨く
✓うがいは適宜行い、ワンタフトを使用した後念入りに行います。
歯磨き粉をつけた後のうがいは軽めにします。
※あまり念入りにうがいをするとせっかくつけた歯磨き粉の成分も流れてしまいます。
✓歯ブラシを2回に分けて使う理由
歯磨き粉をつけると泡立ちが良く、磨けているかどうかがわかりにくくなります。
1回目で隅々まで汚れを落とし、2回目は歯磨き粉の成分を歯に染み込ませる目的で使用します。
慣れるまで凄く工程が多く感じるかもしれませんが、確実にこれで虫歯になりにくくなります!
※個人差はありますが、慣れると全てを10分くらいで完了できるようになります。
(ゆっくり丁寧に磨くことも大切ですが、小刻みに歯ブラシを動かすことが大切な為かかる時間と清潔さはイコールになりません)。
1日1回でも良い為寝る前に歯のお手入れを行うようにし、歯磨き後は何も食べない、水以外色の付いた飲み物は飲まないようにしましょう!
※お茶など糖分が入っていない物でも、歯が黄ばむなど着色の原因になる為歯磨き前に済ませることをオススメします。
□補足:歯医者へ定期健診にいく
3ヵ月~半年に1回定期健診へ行き、今の歯の状態(プラークスコア)の確認とクリーニングをしてもらいましょう。
※最低でも1年に1回は行った方が良いです。
プラークスコアを知ることで、歯のお手入れができているか答え合わせをすることができます。
✓プラークスコアとは
歯垢(プラーク)の割合から磨き残しを調べる検査です。
※歯を4つの区画(内側・外側・手前側・奥側)に分けて歯垢がないかチェックします。
歯垢が溜まると歯石になる為、スコアが高い=磨き残しが多く虫歯や歯周病のリスクが上がり、口臭の原因にもなります。
(歯医者を受診する人の平均値は40%~70%が多いと言われています。※歯医者を受診=歯の健康に気をつけている人の平均値な為、未受診の人も含めるともっと悪い数値になると予想されます。)
まずは良く磨けている目安の20%以下を目指し、理想は10%以下になるようにしましょう。
自分でお手入れをするだけでもある程度きれいに保つことができますが、歯石が付いていた場合クリーニングで落としてもらうのが効果的な為、より虫歯予防をすることができます。
(定期的に歯医者へ行くことで、万が一虫歯があったとしても早期発見になり軽い治療で済むことが多くなります。)
■2.歯を大切にしないといけない5つの理由
□その1.健康被害が増える
歯が減ると、どんどん歯並びと噛み合わせが悪くなり頭痛など体の不調が増えていきます。
また、その部分を補おうと違う場所に負荷がかかる為、そこから体の不調へと繋がっていきます。
□その2.食事を楽しむことができなくなる
噛み合わせが悪くなると、食べられる食材が減っていきます。
※強く噛めない為固いものが食べられないなど。
食事自体は可能ですが、自分の歯でしか味わえない噛んだ時の感触、歯ざわりなど細かい感覚が減る為楽しみが減ってしまいます。
□その3.見た目の変化が起きる
歯がどんどんなくなると、口を開けた時以外にも普段の顔の状態も変わり老け込んで見えます。
※顎の周りの筋肉が減り口の形が変わるなど悪影響を及ぼします。
入れ歯をしている人を見るとわかりやすいですが、入れ歯をしている時と外した時とでは顔がかなり変わります。
□その4.認知症のリスクが上がる
しっかり噛むことで脳の神経伝達物質が増える為、歯がなくなり嚙み合わせが悪くなると認知症のリスクが上がります(歯の本数が減る程リスクが上がります)。
歯周病になるとその菌が原因で認知症のリスクも上がり悪循環になります。
□その5.歯の資産価値が高い
健康な歯一本の価値について、日本予防医学協会が調査した結果
一般日本人は、1本約35万円
歯科医者は、1本約100万円
一般アメリカ人は、1本約500万円
認識の違いが明らかとなり、想像以上に価値が高いと感じる方も多いのではないでしょうか。
健康な天然の歯1本には、100万円相当の価値があるといわれています(*誤って抜歯した歯1本に118万円の損害賠償の判決が出た事例もあります)。
(参考:歯の資産価値を知ったら、考え方が変わる!?歯科医が教える正しい口腔ケア)
多くの人はブランドバッグや財布など、高価で価値のあるものは大事にするかと思います。
歯1本に100万円の価値があるとしたら、大切にしないと勿体ないですね。
■3.歯並びが悪くても虫歯ゼロを目指せるか
結論として、歯並びが悪くても虫歯ゼロを目指すことはできます。
なぜなら歯並びが良くても悪くても、虫歯になる人はなるしならない人はならないからです。
私自身、医者と歯科衛生士に沢山相談しながら今の方法で虫歯ゼロを維持しています。
昔の私は毎日歯磨きだけで10分以上かけていて、歯が痛くなるまで虫歯はないと思っていました。
歯が痛くなり歯医者を受診。最初はやぶ医者に当たり「全体的にキレイだから虫歯はなさそうだし実際ないよ」と言われ、後日違う病院へいくと虫歯が何本か見つかりました。
まだまだ歯磨きや歯のお手入れの仕方が甘かったのだなと痛感し、今のやり方で安定しています。
読者さんの中でもしかすると「歯をしっかり磨いても虫歯ができる、そんなに歯のお手入れに時間をかけたくない」と思うかもしれません。
しかし問題ありません。
私も慣れるまで苦労しましたが、毎日継続していくと徐々に慣れてきて時間もかからなくなります。
また、歯医者の定期健診でプラークスコアを知る(今のやり方で磨けているか確認する)こととクリーニングで汚れを落とすことも大切になります。
歯並びの悪い私の場合、プラークスコアは元々30%でしたがきちんとケアをすることで9.9%まで落とすことができました!(ギリギリ1桁達成です!0%を目指します)
自分の歯の特徴(歯並びが悪い部分の効率的なお手入れの仕方)を知り、きちんと隅々までお手入れができるようになると虫歯ゼロを目指すことができます。
その為繰り返しですが、歯並びが悪くても虫歯ゼロを目指すことはできます。
■4.まとめ
□結論
汚いかもですが最低限、一日一回寝る前に歯のお手入れをするだけでほぼ虫歯はできなくなります。
お手入れの頻度は少なくても隅々まで汚れを落とすことと継続が大切です。
慣れるまで凄く工程が多く感じるかもしれませんが、日々のケアと定期的に歯医者でクリーニングとプラークスコアを知る(点数から磨けているか確認をする)ことで確実に虫歯ゼロを目指すことができます!
□補足
普段何事もなければ歯は存在感が薄いことが多いです。ですが虫歯などトラブルが起きた時、たった一本の歯でもかなりの存在感(痛みが酷いと眠れないことも…)になります。
それほど体にとって大切な部位になります。
また、歯を大切にしないと歯周病になり様々な病気のリスクが上がり悪循環になります。
差し歯や入れ歯で代用はできますが、それ以上に損失が大きいです。
いかに歯を抜かなくて済むよう維持するかが大切になります!
今回ご紹介した内容が少しでもみなさんの参考になると嬉しいです。
一緒に虫歯ゼロを目指しましょう!
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